『食品の裏側2 実態編: やっぱり大好き食品添加物』 安部司著 東洋経済新報社
食品の裏側2 実態編: やっぱり大好き食品添加物 安部 司 東洋経済新報社 2014-03-28 売り上げランキング : 2707
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前著『食品の裏側』を読んだとき、とても衝撃を受けました。コーヒーをたまに飲むとき、私はたいてい“ミルク”を頼みます。すると、だいたい“コーヒーフレッシュ”が付いてきます。私はそれまでこれが本当のミルクだと思っていたのですが、実はこれは本当のミルクではなく、まがい物・・。この事実を『食品の裏側』で知ったとき、私は今まで何を騙されていたのだろうと愕然としました。いや、騙されていたのではない。それがミルクだと普通に思っていたのだから、疑う余地など何もなかったのです。
別にこの際コーヒーフレッシュが本当のミルクであろうとなかろうと、そして本当のミルクだと思って何年も使い続けてきたということがどうのこうのというのではなく、単純に、ミルクだと思わされていたことが怖かったのです。恐らく私だけではなく、多くの方が、このコーヒーフレッシュが本当のミルクだと思っていたのではないだろうか。
いつの頃からか食品偽装が話題となり、ニュースになってはやれ騙されたとか、やれ誤魔化したとかそのたびに取り沙汰されますが、実はニュースにならないいろいろなところで騙し合いが続いているのではないでしょうか。早くて安い物、便利で保存が利くもの、そういった効率重視で物も人もまわっていかなければやりくりできない現在の社会にあっては、食品偽装という明らかな犯罪行為はあってはならないことだとしても、様々な食品添加物を使ったもどき食品は、どうしてもなくてはならないものです。
この便利さから抜け出すことは難しく、臨機応変の利用は仕方がないと思います。しかし、自分が食べている食品の中に、何が入っているかなど、ちゃんと知っておくことはとても大切なことです。食品添加物を過剰に毛嫌いすることは、それはそれで社会性を失うことになりますが、それでもやっぱり口に入って私たちの身体の中を流れるものなのですから、どういうものか知っておくことは重要なことではないでしょうか。特に小さなお子さんをお持ちの方には、本書の一読をお薦めいたします。
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